コンサルタントのテニスな日々 経営コンサルティングファームに勤務するさる吉は仕事に追われ趣味も無い人生を送っていました。とある日、ダイエットの為に妻に言われるままにスクールに入会したさる吉でしたが、すっかりテニスの魅力にはまり込んでしまいました。さる吉よ、仕事は大丈夫か？

草トーに出るぞ。

初級男子ダブルスだって、これいいんじゃない？
これならサルでもきっと勝てるよ。

さる吉よ、初級に初級はいないぞ。

なんとかなるって、申し込んじゃえ．．．ポチッと。

あ～、申し込んじゃった。ペアはいつもの、のり君か？
おまえら、一回も優勝してないじゃん。
だいたい、メンタルが弱すぎ．．．聞いてないな。

海外通販も申し込んだし、草トーも申し込んだし。
幸せ．．．あれっ？そろそろ、通販届くかな？

さる吉よ、「荷物追跡」してみな。

えぇ？荷物がどこにあるのか分かるの？　凄いね。
おおお、もう日本に来てる！！！

そう言えば何買ったんだよ、さる吉。

え～とね、
トーナメントバッグでしょ、ラケットバッグでしょ、
帽子が安かったから４つ、グリップテープ５パック、
ガットがカミさんの分も入れて４つ、鉛テープが１つ、
振動止めを３つ．．．以上！

お前、ラケットバッグも買ったの？持ってるじゃん。

ま、いいってことにしようよ。
ところでさ、関税ってかかるの？

いいところに気がついたな、初めてだし、分かんないね。
明日くらいには届くだろ？その時分かるよ。



それよる草トー楽しみだな．．．

赤くて黒いシマシマのフィッシャーを手に入れたさる吉ですが、何となく物足りなさを感じています。

フィッシャーには早速ガットも張りました。GOSENのミクロスーパーソフト１６Lです。
普通のミクロスーパーより柔らかくて細いんだそうです。
新しいラケットは期待通り”すぱちょ～ん”と気持ちよく打てます。

でも何か物足りないんだよな～。

さる吉よ、２本目はまだやめとけよ。
カミさん、本当に怒るぞ。

カミさんははっきりした性格なので、怒るときは本当に怒ります。
その性格のせいかどうかは分かりませんが、ラケットはナダルとお揃いです。
ラケットバッグにナダルが２本刺さっている女性を見かけたらカミさんかもしれません。

う～ん、２本目もいいけど、なんか違うんだよね。

わかった！！ウェアとバッグだ！！

さる吉、おまえウェアもバッグもたくさんあるじゃん。
ウェアはセールや福袋でしこたま仕込んでるし、
バッグはこの間ウイルソンの鯨みたいなでっかいの買ったじゃん。


欲しいったら欲しいんだよ～。あと帽子も欲しい。勿論フィッシャーの！

分かったって、それじゃゼ○オ行こうぜ。



あれっ？無いよ！フィッシャーの帽子とバッグ。
「すいませ～んフィッシャーの帽子無いですか？」さる吉は笑顔でゼ○オマンに聞いてみました。
「ありません、御座いません、フィッシャーのウェアは全部ゼ○オモデルです。日本だけです。帽子無いです。バッグは売り切れ。また来てね。じゃ！」

無いって、無いって、うぇ～ん。

さる吉よ、しょうがないじゃん。


「探す！草の根分けてでも帽子を探す！」

お前、仕事もそれぐらい頑張るといいと思うぞ。



さる吉はインターネットに聞きました。
「フィッシャー　帽子」．．．ダメだね。
「Fischer Hat」「Fischer Wear」．．．釣り道具が釣れました。

え～と、え～と．．．見つけた！！

お、あったかさる吉よ、でどこのショップにあった？
なになに？「http://www.atssports.com/？」

おまえ、これ洋モンだぞ。海外だぞ。英語だぞ。

「買う！！帽子もあった、バッグもあった。しかも安いし...買うよ」

【帽子はこんな感じ】


【そいでもってバッグはこう】


いいじゃんさる吉。カッコいいよ。いっちゃえ。

．．．．いちおう、カミさんに聞いてからにしとけ。

シンガポールでまんまと、フィッシャーをゲットしたさる吉は、最後の難関に挑みます。

そうです、カミさんへの報告です。

シンガポールではメチャクチャ忙しかったので、カミさんへのお土産を買う暇はありませんでした（除：フィッシャー購入の時間）。

ヤバイ、ヤバイよ、さる吉。どうするんだよ？

「アワワ．．．どうしよう．．．」

最寄駅までカミさんが迎えに来てくれているハズです。

もういいよ、行け！さる吉。　　素直に行くしかないよ。

さる吉「ただいま」

カミさん「おかえり」（笑顔）

さる吉「買っちゃった！」（とフィッシャーを見せる）

カミさん「ふ～ん、安かったの？」（ジロリ）

さる吉「そりゃもう、日本より安かったよ（千円ぐらい）」

カミさん「いいんじゃない、それでうまくなるなら．．．」



セーフ！！セーフ！！やっぱり人間素直が一番だ。
正直に話せば分かってくれるよね。


よ～し、正直ついでに次の野望もカミさんに話そうかな？

なんだよ、さる吉。次の野望って？

フィッシャー、もう一本！

やめとけ、少なくとも今は。

おい！　おい！　さる吉！　どうしたんだ、全然更新していないじゃないか。

「ホヘぇ～、疲れたよ～、忙しいよ～、辛いよ～」
「海外逃亡していたら仕事がたまってたよ～」

そうだよな、普段はあんまり仕事していないよな、仕事しているフリはうまいんだけどな．．．

さて、お話はシンガポールに戻ります。
打合の合間をぬって、Ｍさんに連れて行って貰った古びたシッピングセンター。
中は小さなスポーツショップが、たくさん詰まっています。

まるで秋葉原ラジオデパートか、富山駅のお土産コーナーみたいです。

さる吉よ、だからお前のたとえ話は分からないって。



さる吉は走りました。
許された時間は３０分。走れ！さる吉！
片っ端からお店を廻ります。

ラケットショップは幾つか見つかりましたが、
置いてあるラケットはＷ、Ｈ、Ｙ、Ｄばっかりです。

フィッシャーは見つかりません。ちなみにＶもＢも無かったです。

「きっとシンガポールはフィッシャーが嫌いなんだな。きっとそうなんだ．．．」

さる吉よ、マイナーなだけだって。
諦めてＭさんが待つ出口に向かおうとした時です！！！！





ウキウキ


買ったぞ！ボクんだぞ！嬉しいぞ！
赤くて黒いシマシマのラケットだ！！
早く帰ってガット張って貰って、スパチョ～ンって打つぞ！！！


さる吉ってば、落ち着けよ。
そうだよね。買えたんだよね。
買ったお店は「ＧＡＬＡ　ＳＰＯＲＴＳ」っていうんだよね。
英語で言うと1 Queensway, Queensway Shopping Centerって場所にあったんだよね。
お店の親父に泣きついて値切ったんだよね。

「まけて頂戴よ～、安くないとシンガポールで買う言い訳ができないんだよ～、ゼ○オより安くしてよ～」

店の親父、呆れてたぞ。




急げさる吉！あと５分だ！
フィッシャーを掴んでさる吉は走ります。


「Ｍさん！買ったよ～！」
「さる吉さん、本当に買ったんですか」

「うんっ！」
子供だよ、それじゃ．．．





でも良かったな、フィッシャーの赤くて黒いシマシマのラケットが買えて。

さる吉は、ずっと笑顔です。
ちょっぴり涙目です。

早く、日本に帰って、コートに行くぞ～！！！